第20週は位置表象領域でした。
年中クラスは「右と左の理解」、年長クラスは「四方からの観察」です。
年中クラスの授業では旗揚げゲームで「右挙げて♪、左挙げて・・・」という動きを子ども達にしてもらいました。これまでの授業では上下の理解を中心に学習をしていましたが、いよいよ左右の理解を本格的に始めていきます。
ただし、右と左をいつ子どもに聞いても答えられるようにすることがゴールではありません。向かい合った相手や地図上の立場で左右を理解できるようになることが長期的なゴールです。これは1年間かけて学んでいくことですので、すぐにできるようになるわけではありません。授業での体験だけでなく、日常生活で左右を意識するように周囲の大人が子どもに声を継続的に掛けていくことが必要です。
「いつ右と左を間違えずに答えられるようになるのか・・・」と心配になることもあるかと思いますが、そういうときは根気よく、例えば「お箸を持つ手はどちら?」と声を掛けて、その都度確認することが大切になります。
なかなか右と左を覚えられない場合は、右手に目印になるもの(例:輪ゴムやシール)をつけたうえで、質問して考えさせてください。
年長クラスの授業ではやかんの四方の周りにイスを置いて、その四方からやかんを写生しました。当然ですが、やかんを見る角度が異なれば、やかんは違うように見えます。四方から書いたやかんの絵を並べて、「一つのやかんを描いたのに、なんで違う絵になったのかな?」と考えてもらいました。
小学生や中学生の学習内容で次のようなものがあります。
Q. 四角錐(ピラミッドの形)を上から見た形、真正面から見た形を答えましょう。
A. 上から見ると四角形、正面から見ると三角形
1つの立体図形を上から見たら、右から見たら、反対側から見たら・・・と見る角度を変えて観察すると異なる見え方になります。これを理解するために必要なことは、体験することです。体験することで、空間認識能力(立体図形を頭でイメージする力)は育ちます。
「四方からの観察」は小学校受験でもよく出題される問題です。
次回は数の領域を学習します。