第31週【未測量】授業

年中は「量と重さの系列化」、年長は「重さのつり合い」を学習しました。


 多い順(少ない)順に並べることは、これまで何度も学習してきたことですが、今回の年中クラスでは異なる形の入れ物に入った量を比べるという学習をおこないました。







これをおこなうと幼児の場合は、入れ物の形を考慮せずに高さで比較をする傾向にあります。例えば下の図であれば右から2番目が1番多いと答える子どもが多いです。これらを同じ形・大きさの入れ物に移して比べてもらうと左から2番目が1番多いことが分かります。この体験から、「量を比べるときは同じ形・大きさの入れ物で比べなければならない」ということを学んでもらいました。つまり量を比べるときは1つの基準(この場合は同じ大きさのコップ)をもとにしなければならないということです。量の概念を形成することは意外と難しいのです。

 小学生になるとdL、mLといった単位を習いますが、それも1dL、1mLといった1あたりの単位が基準となっています。あるものを基準と見立てて量や大きさ等を比較する練習とも言えます。もう少し発展させると割合の学習につながります。小学高学年で学習する割合でつまづく子が多いのは「何を基準として量を比較するか」という視点で考えることが難しいからです。今回の授業で学習したことは一見簡単そうに見えますが、小学算数とのつながりを考えると、非常に大切なテーマなのです。



年長クラスの重さのつり合いとは、例えば下記です。




上のシーソーにAをあと1つ載せたら、シーソーを釣り合わせるためにBを何個載せればいいですか。


頭の中で、「A1個でBが2個」とAをBに置き換えて考えます。この置き換えの思考法は思考力を育てるのに非常に大切で、小学受験だけでなく中学受験や高校受験でも形を変えて学習します。発展的なレベルの算数や数学を理解できるかどうかの分かれ目ともなるものでもあります。子どもが一人で重さのつり合い・置き換えの問題を解くためにはトレーニングが必要ですが、何よりも大切なのはこのような思考法を幼い時に体験しておくことです。「問題の解き方」を学んでも効果は限られますが、「思考法の習得」は他に応用できる能力になります。難しい課題だからできなくてもいいや、とならずにまずは思考法を体験することを目的として取り組むことも大切です。

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